保育園と幼稚園の違いを比較! 対象年齢、保育時間、入園申込時期、料金などの10項目の一覧表も!

保育園と幼稚園、そもそもどこがどう違うのか皆さんご存知でしょうか?
今回は、保育園と幼稚園の特徴目的対象年齢保育時間入園手続などの項目ごとにまとめてみました。
また、認可認可外の違いや最近増加傾向にある認定こども園企業主導型保育園についても、まとめましたのでご覧ください。

筆者も二人の子どもの保育園や幼稚園選びを経験してきました。
その保活経験と現在保育士として実際に仕事をしている視点から解説します。

認可保育園(小規模認可保育所含む)

認可保育園は児童福祉法に基づく児童福祉施設で、厚生労働省の管轄です。
国が定めた設置基準(施設の広さ、保育士等の職員数、給食設備、防災管理、衛生管理など)を満たし、都道府県知事に認可された保育施設のことをいいます。

【対象年齢】
0歳児~小学校就学前(小規模認可保育所は0~2歳児)まで

【保育時間】
午前7時から午後7時前後の園が多いです。
園によって異なることがあります(延長保育や夜間保育の実施園あり)。

【入園手続】
公立・私立ともに市町村の担当窓口に申込みます。
定員を超える申込みがあった場合は、市区町村で必要度(点数)を基準とした選好が行われます。

【申込時期】
4月入園の場合・・・・・前年度の10月~12月頃
→結果通知は1月下旬から2月上旬頃

年度途中入園の場合・・・希望月の前月上旬頃まで
→結果通知は入園月の前月20日頃

【料金】
認可保育園は2019年10月から始まった無償化の対象施設ですが、具体的には次のように保育料に違いがあります。なお、無償化の適用を受けるための手続は不要です。

・住民税非課税世帯の0~2歳・・・無償
・住民税課税世帯の0~2歳・・・0円~75000円の間で子どもの月齢や世帯の前年所得に応じて市区町村が決定
・3~5歳クラス・・・無償

大阪市の保育料一覧についてはこちらをご覧ください。
例えば、世帯の年間所得割の合計が115,000円~133,000円で兄弟がいない場合の保育料は32,700円となります。

企業主導型保育園

企業主導型保育園は子ども子育て支援法の改正により開始された制度で、内閣府が管轄しています。
一般企業が運営する事業所内保育事業が主で、認可外保育施設に位置づけられますが、職員配置基準(職員数や職員資格)や設備基準を認可保育園と同レベルでクリアしている保育施設です。

【対象年齢】
0歳児から小学校就学前まで
施設によって異なることがあるので、詳しくは施設に直接確認してみましょう。

【保育時間】
午前7時頃から午後7時頃までの園が多いです。
延長保育や夜間保育、日祝の休日保育、1日4-5時間や週2-3回などの短時間保育など、柔軟に対応できるのが特徴的です。

【入園手続】
希望する施設に直接申込みます。
園所定の願書があるのが一般的なので、まずは施設に確認してみましょう。

【申込時期】
特に決まっていない園が多いですが、4月入園の場合は申込期間が設定されていることがありますので、施設に確認してみましょう。

【料金】
企業主導型保育園も2019年10月から始まった幼保無償化の対象施設で、次の例外を除いてすべて無償化の対象となっています。
(例外①)保育の必要性がない場合(例えば就労、病気や介護の状況にない場合などが該当します。)
(例外②)0~2歳クラスの課税世帯

無償化の対象外の場合には、各保育園が定めた保育料を負担することになります。
企業主導型保育園についてはこちらの記事(企業主導型保育園とは?)で詳しく紹介しているので、是非ご覧ください。

認定こども園

認定こども園は就学前保育等推進法(略称)に基づく施設で、文部科学省及び厚生労働省が管轄です。
幼稚園と保育所の両方の機能と特長を持たせるために国が基準を定めた教育・保育を一体的に行う施設で、幼稚園と保育園の両機能を併せ持つ施設です。

【対象年齢】
0歳児〜小学校就学前(0歳から2歳は保育認定を受けた方のみとなります。)

【保育時間】
午前7時から午後7時までの開園している園が多いですが、認定によって次のとおり保育時間が異なってきます。
1号認定・・・午前9時~午後3時前後まで
2号・3号認定・・・開園時間のうち8時間(例:午前8時~午後4時)から11時間(例:午前7時~午後6時)の範囲
また、延長保育や夜間保育を実施している園もあります。

【入園手続】
幼保連携型、保育所型は市町村の担当窓口に申込みます。
幼稚園型は希望する施設に直接申込みます。

【申込時期】
・幼保連携型・保育所型
4月入園の場合・・・・・前年度の10月~12月頃
年度途中入園の場合・・・希望月の前月上旬頃まで

・幼稚園型
4月入園の場合・・・・・前年度の10月~11月頃
年度途中入園の場合・・・希望月の前月上旬頃まで

【料金】
認定こども園も2019年10月から始まった無償化の対象施設ですが、具体的には次のように保育料に違いがあります。なお、無償化の適用を受けるための手続は不要です。

・住民税非課税世帯の0~2歳・・・無償
・住民税課税世帯の0~2歳・・・0円~75000円の間で子どもの月齢や世帯の前年所得に応じて市区町村が決定
・3~5歳クラス・・・無償

大阪市の保育料一覧についてはこちらをご覧ください。
例えば、世帯の年間所得割の合計が115,000円~133,000円で兄弟がいない場合の保育料は32,700円となります。

認可外保育所

認可外保育園は児童福祉法上の保育所(国の認可を受けていない)で、厚生労働省が管轄です。
ベビーホテル、駅型保育所、駅前保育所などのいわゆる無認可保育所の他、その他の法令や通知で規定された事業所内保育所、病院内保育所も認可外保育園に該当します。

【対象年齢】
0歳児から小学校就学前まで
施設によって異なることがあるので、詳しくは施設に直接確認してみましょう。

【保育時間】
午前7時頃から午後7時頃までの園が多いです。
認可保育所に比して保育時間が長く、早朝や夜間の保育ニーズに対応可能な園もあります。

【入園手続】
希望する施設に直接申込みます。
園所定の願書があるのが一般的なので、まずは施設に確認してみましょう。

【申込時期】
特に決まっていない園が多いですが、4月入園の場合は申込期間が設定されていることがありますので、施設に確認してみましょう。

【料金】
各保育園が独自に設定
していて、50,000~100,000円の園が多いです。

また、認可外保育園も幼保無償化の対象ですが、保護者が保育認定や市区町村への申請をする必要があります。

認可外保育園の場合の無償化の対象と金額は次のとおりです。
・住民税非課税世帯の0~2歳・・・月額42,000円まで補助
・住民税課税世帯の0~2歳・・・無償化対象外
・3~5歳・・・月額37,000円まで補助

幼稚園

幼稚園は学校教育法に基づく教育施設で、文部科学省が管轄です。
義務教育及びその後の教育の基礎を培うものとして、幼児を保育し、幼児の健やかな成長のために適当な環境を与えて、その心身の発達を助長するための教育施設といえます。

【対象年齢】
2年保育・・・4歳~5歳児

3年保育・・・3歳~5歳児(2歳児からのプレ保育実施園もあり)

【保育時間】
午前9時から午後2時頃までの園が多い(預かり保育の実施園あり)。

【入園手続】
希望する施設に直接申込みます。
園所定の願書があるのが一般的なので、まずは施設に確認してみましょう。

【申込時期】
10月~11月頃に願書の受付期間としている園が多い。

【料金】
・子ども子育て支援新制度に移行している幼稚園・・・無償
・子ども子育て支援新制度に移行していない幼稚園・・・月額25,700円まで補助

幼稚園では、3歳になった日から無償化の対象になります。
また、幼稚園で預かり保育をする場合、利用日数に応じて最大月額11,300円まで補助されます(ただし、保育認定が必要)。

保育園、幼稚園、認定こども園等の比較

認可保育所
(小規模含む)
企業主導型保育園 幼稚園 認定こども園 認可外保育所
目的 保育が必要な子どもを保護者に代わって保育する 保育が必要な子どもを保護者に代わって保育する 義務教育及びその後の教育の基礎を培い、心身の発達を助長する 幼稚園と保育所の両方の良さを併せ持ち、教育・保育を一体的に行う 保育や習い事など園独自の目的がある
対象年齢 0歳児~小学校就学前まで(小規模は0~2歳児) 0~2歳までの園が多いが小学校就学前までの園もあり 3歳児~5歳児(2歳児のプレ入園実施園もあり) 0歳児〜小学校就学前 0歳~小学校就学前まで(施設により異なる)
保育時間 7:30~18:30頃 7:30~18:30頃 9:00~14:00頃 1号認定-8:00~16:00頃
2号・3号認定-7:30~18:30頃
24時間開所など様々
延長保育
の有無
有り 園によって異なる 園によって異なる 有り 園によって異なる
料金 ・0~2歳
⇒住民税非課税世帯のみ無償
・3~5歳
⇒無償
・一部の例外を除いて無償
・無償とならない場合は各保育園が設定する保育料
基本的に無償 ・0~2歳
⇒住民税非課税世帯のみ無償
・3~5歳
⇒無償
おおよそ5万~10万円
・0~2歳
⇒住民税非課税世帯のみ無償(※上限あり)
・3~5歳
⇒無償(※上限あり)
給食 義務 義務 任意 義務 任意
入園条件 市町村による支給認定を受ける必要あり 運営企業等に就労しているか、就労(予定)により保育を必要とする状態にある 不要 1号認定は不要
2号・3号認定は市町村による支給認定を受ける必要あり
不要
入園手続 市町村の担当窓口に認定申請 直接施設に申込 直接施設に申込 1号認定は直接施設に申込
2号・3号認定は市町村の担当窓口に認定申請
直接施設に申込
申込時期 前年度の10~12月頃 特に決まりないことが多いが、4月入園は施設の独自ルールあり 前年度の10~11月頃 前年度の10~12月頃 特に決まりなし
管轄 厚生労働省 内閣府 文部科学省 厚生労働省
文部科学省
厚生労働省

まとめ

保育園と幼稚園の大きな違いは「目的」、「年齢」、「保育時間」の3つではないでしょうか

この違いに着目することで園選びの悩みが解消するかもしれませんね。
例えば、「目的」からいうと、教育を重視するなら幼稚園か認定こども園に絞られます。「年齢」でいえば、0~2歳なら保育園か認定こども園、3歳以上になると幼稚園も含めたすべての施設が選択肢になります。「保育時間」の場合、夫婦ともにフルタイム勤務なら保育園と認定こども園が候補になりますね。

今回ご紹介したように、子どもを預ける施設は本当にたくさんの種類があるので、どこに我が子を預けたらいいのか悩んでしまうかもしれませんが、まずは実際に施設を見学してみるのが一番でしょう。見学に行ってみて、保育や教育の様子を自分の目で確かめることで最善の保育園や幼稚園に出会えるはずです。

この記事を見ていただいて、よい保育園、よい幼稚園に出会えることができれば幸いです。

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