保育園入園の申し込みはいつから?申込の流れと条件、点数や必要書類について

「保育園落ちた…」や「保活」などの保育園入園をめぐる言葉が定着してきた昨今ですが、自分が「保育園落ちた」という憂き目にあわないためにも、間違いのない「保活」をしたいところですよね。

といっても、保育園入園の申し込みはいつからなのか実はよく知らなかったり、申し込みのときの必要書類はどんなものを揃えればいいのかわからなくて困っている方も多いのではないでしょうか。しかも、入園選考には「指数」があるっていうけど、自分は一体何点になんだろうと不安に感じていませんか?

そこで今回は、入園しやすいと言われている4月一斉入所に向けた保育園入園のための流れや情報を紹介していきたいと思います。特に就職や復職などを考えているママやパパにとって有益な情報になると思いますので、是非ご覧ください。

認可保育園(認定こども園)の入園申込について

認可保育園(認定こども園)と認可外保育園では入園申込みの流れがだいぶ違うので、まず入園を希望される方が多い「認可保育園(認定こども園)」から説明していきます。

保育園の入園までの「流れ」はどんな感じ?

保育園入園までの一般的な流れは次のとおりです。

【保育園入園までのフロー】
①情報収集

見学

③入園申込(認定申請)・事前面接

④認定証の交付(利用調整)

⑤内定

⑥面接・健康診断

⑦入園・保育料等の決定

①情報収集は「保育園と幼稚園の違いと一覧表」の記事で、②見学は「見学の準備と電話の仕方」と後悔しない保育園の決め方と見学ポイント」の記事で紹介しています。
できるだけ早く情報収集を始めて、できるだけ多くの保育園を見学しましょうね!

入園の申し込みはいつからできる?いつ決まる?

「③入園申込」の受付期間は自治体によって前後しますが、10月~12月上旬ころになります(これが一次調整と言われるものです。)。ここでは、東京都港区と大阪市を具体例に挙げて紹介しておきます。

【一次調整の申込受付期間】
・東京都港区 令和元年11月1日(金)~12月5日(木)
・大阪市   令和元年10月1日(火)~10月15日(火) ←たったの2週間しかありません!

東京都港区が1カ月ちょっとあるのに対し、大阪市は2週間程度しかありませんね。お住いの自治体の情報をしっかり確認して、必ず申込期間に間に合うように準備しましょう。
色々がんばって準備したのに、申込期間を過ぎてしまってすべてが台無しにならないように、申込期間は絶対に間違えないようにしっかり管理しましょう。

そして、保育園の入園が事実上決定するのは「⑤内定」です。

【一次調整の内定時期】
・東京都港区 令和2年2月3日(月)発送予定
・大阪市   令和2年1月24日(金)発送予定

というようなスケジュールで、大体は年が明けた1月下旬から2月中旬頃に郵送等で通知されます。
ちなみに、内定なので「辞退」も可能ですが、辞退した後に希望保育園に入園できる保証があるわけではなく、しかも改めて申請書類一式が必要となってしまいますので注意が必要です。

 

一次調整で入園が決まらなかったら・・・

一次調整の結果、入所留保となってしまった場合であっても、翌年2月頃に二次調整の申し込みがあります。ただし、二次調整では「空きゼロ」となってしまっている保育園が多くなってしまっていて、希望保育園の選択の余地がないこともよくあります。

二次調整のスケジュールは次のとおりです。

【二次調整の申込受付期間】
・東京都港区 令和2年1月30日(木)~2月13日(木)
・大阪市   令和2年1月6日(月)~2月14日(金)

【二次調整の内定時期】
・東京都港区 令和2年3月5日(木)発送予定
・大阪市   令和2年2月28日(金)発送予定

認可保育園に入園するための「条件」って何?

認可保育園の利用にあたっては、子どもの「保育が必要な事由がある」とお住いの自治体に認定してもらう必要があります。認定のための条件は各自治体によって異なるのですが、一般的には次のとおりとなっています。

【保育が必要な事由一覧】
・就労(就労内定)
・妊娠、出産
・保護者の病気、障害
・親族の介護、看護
・求職活動(外出が常態化)
・就学(学校や職業訓練など)
・災害復旧
・産前産後休業又は育児休業からの復職予定
・ひとり親

これらの「保育が必要な事由」があれば申し込みが可能なのですが、各保育園の受入園児数を上回る場合に、各家庭の「指数」による調整が自治体で行われ、入園の選考をすることになります。

パートや主婦でも入園できる?

パートや主婦の方でも条件が合えば「保育が必要な事由」が認められ、保育園入園は可能なのですが、パートの場合はフルタイムに比べて指数が低くなってしまいます。
つまり、入園選考に当たってフルタイム勤務の家庭が優先されることになり、パート勤務はフルタイム勤務に比べて認可保育園への入園が難しくなってしまう可能性が高いわけです。
特に待機児童が多い地域では認可保育園への入園は不可能に近いので、まずは企業主導型保育園や認可外保育園に預けた後に認可保育園に切り替えるというケースもよくあります。

「指数」って何?

さきほど「指数」という言葉が出てきましたが、「指数」とは認可保育園の入園希望者を選考する際に用いられる数値のことで、保護者の就労状況や家庭状況などの保育ニーズを数値化した「基本指数」と、ひとり親や生活保護などの特殊事情を数値化した「調整指数」2種類があります。

例えば、大阪市の場合でいうと
フルタイムの場合(月20日以上かつ週40時間以上又は週5日以上かつ日8時間以上働いており、それに見合う収入がある)・・・基本指数「100点」
パートの場合(月16日以上かつ週16時間以上又は週4日以上かつ日4時間以上働いており、それに見合う収入がある)・・・・・基本指数「70点」
となっています。

申し込みは世帯単位なので、両親ともフルタイムなら「200点(100点+100点)」夫がフルタイム・妻がパートなら「170点(100点+70点)」となり、その後、調整指数表による加点や減点が行われた結果が「持ち点」になるというわけです。

参考に、東京都港区の「基本指数表」と「調整指数表」、大阪市の「基本指数表」と「調整指数表」をご覧ください。

<引用>
・東京都港区ホームページ(https://www.city.minato.tokyo.jp/hoikusien/31nyuengoannai/r2goannnai.html)から引用
・大阪市ホームページ(https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000477914.html)から引用

おススメの加点方法はある?

ご想像どおり、指数は高ければ高いほど有利です。そこで、なんとかして指数を加点したい場合にハードルが低くておススメなのが「認可外保育園を利用する」というものです。大阪市だと「+5点」、東京都港区だと(就労していれば)同点数の場合に順位が優先されます。
ちなみに、認可外保育園には「企業主導型保育園」も含まれています

「必要書類」の紹介

必要書類も自治体によってマチマチですが、一般的には次のとおりです。
これらの必要書類を申込期間内に自治体の窓口に提出することで、あとの手続が進んでいきます。

【必要書類一覧】
・利用申込書(兼保育認定申請書)
・調査票、同意書
・保育が必要な事由を証明する書類・・・勤務(内定)証明書、疾病・障害状況申告書、就学(予定)証明書など

いずれも自治体から書式が交付されるので、これをご自身で記入したり、勤務先に証明してもらうということなります。

(子どもや世帯の状況に応じて個別に必要な書類)
・認可外保育施設入所証明書
・児童の疾病診断書
・障害手帳ほか

書類がそろわない場合は受付してもらえなかったり、締切日までに提出された書類だけで審査が行われる自治体が多いです。就労証明書など会社の手続きに時間を要する場合もあるので、早め早めの行動をとって、余裕をもって準備しましょう。

認定こども園の1号認定入園の場合は…

3歳以上で「教育」のみを希望する場合は「1号認定」での入園となりますが、この場合は幼稚園と同じように施設に直接申し込むことになりますので、ご注意ください。
保育を希望(2号認定、3号認定)する場合は、自治体への申込になります。

認可外保育園の入園申込について

認可保育園が自治体に申し込むのに対し、認可外保育園は保育園に直接申し込む必要があり、認可保育園とはかなり違っています。

認可保育園との違いは?

認可保育園との違いは、
・自治体への一括申込ではなく、施設へ直接申し込む
・空きさえあればいつでも入園が可能
・指数は関係ない
・入園のための条件がない
というのが大きな点です。

認可保育園の入園申込は、第1希望から5つ~10つほど希望保育園を書くことができ、その中から選考されるわけですが、認可外保育園の場合は直接申込の関係上、一括申込はできません。また、点数制度がなく入園決定の基準は施設によって様々で、単純に申込順であったり、施設が任意に判断している場合もあります。そして、認可外保育園は「保育を必要とする事由」については問われないので入園するための条件はない、などの様々な違いがあります。認可保育園と認可外保育園の違いについてはこちらの記事もご参照ください。

認可外保育園に申し込む場合は?

認可外保育園の場合は、先ほど述べたとおり直接保育園に申し込みます。申し込み方法は電話や見学、申込書の送付など施設によって様々です。基本的に就労証明書なども不要ですが、施設によっては必要な場合もあります。また、入園の申し込みも随時行われていますが、4月期は締め切り日が設定されている場合があります。施設によって、方法や基準が様々ですので、必ず確認しておきましょう。

認可外保育園への入園は自己努力がものをいいます!(認可外保育園のリストがありません!)

認可保育園は、申込書の添付書類として保育園一覧が提示されているので、それをもとに見学をしたり希望順位を決めたりすることができます。
ところが、認可外保育園はそういった一覧がなく、どこにどんな保育園があるのかは、地道に近所を探索したり、ホームページを検索したりするしかなく、よい認可外保育園を見つけることができるかどうかは自分の努力次第ということになるわけです。

キャンセル待ちでもあきらめないで!

特に都市部になると認可外保育園であっても、空きがない状況にあるケースが多いです。したがって、10人、100人のキャンセル待ちと言われるケースもよくにあります。
しかし、認可外保育園の希望者は併願の場合が多く、入園決定は施設側の判断になる部分が大きいので、意外とすぐに入園できたというケースもあります。見学や電話で「空きがない」と言われた場合であっても、入園予約はしておきましょう。

見学時は注意しましょう!

前述のとおり、認可外保育園の場合、入園の受入は施設側の判断が全てです。保護者が「良い保育園」を選ぶように、施設側も「良い保護者」と関わりたいと考えています。
見学のときは十分注意しましょう。

まとめ

保育園入園の申込の流れや点数、必要書類などについて紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか。
特に申込時期を間違えてしまうと、色々と必要書類を揃えた努力が水の泡になってしまいますから、要注意です。各自治体によって申込時期は異なりますから、必ず確認してくださいね。
認可外保育園に至っては、なにもかもが園独自のスタイルなので情報収集に抜かりのないように努めてください。

スムーズに子どもを保育園へ入園させるためにも、計画的な保活を心掛けましょう。この記事を見ていただいて、ご希望の保育園に入園することができれば幸いです。

今回も本サイトをご覧いただき、ありがとうございました。